異業種交流会では 私を仲間として受け入れて頂きたいと思い
失敗から学ぶというテーマで
私のこれまでのドタバタ人生についてお話をさせて頂くことにしました
起業の立上げから参画し 上場を果たした直後から
社長の人格が急変 倒産の憂き目にあい
昨年やっと身辺整理が終わった男の 生々しい失敗談をお話します
1.プロフィール
◇ 株式会社ナムコ
アミューズメント・ゲーム業
◇ オリックス・レンテック株式会社
リース・レンタル業
◇ 株式会社メディアリンクス
新規事業の開拓・ゲーム業界向けの開発環境用機器の販売
ドキュメント管理システムの販売
雇用能力開発機構委託による市場調査業務
◇ 2004年4月15日 マイルストーン設立
個人向けコンサルタント事業を展開中
【 委員として参加した組織 】
中央職業能力開発機構 : CADトレース技能審査試験委員
雇用能力開発機構 : キャリア・コンサルティング
職業能力開発総合大学校 : GIS委員会主管
2.上場を目指した理由
上場をすることで無駄な時間を省け、嫌な思いをしなくて済むと判断
◇ 資金調達能力の向上
自由度の高い設備投資、増資による資金調達に期待
◇ 知名度・信用度の向上
優良顧客との取引をもっと増やしたい 良い人材の確保に有利だろう
◇ 事業の多角化 (M&Aによる企業力の強化)
ゼロから事業を立ち上げていてはビジネスチャンスを逸してしまう
◇ 社内管理体制の確立
遅れ気味であった社内管理体制の強化を
公開準備という名目で一気に推進する
◇ インセンティブプランの活用
ストックオプション・持株会制度等により
従業員のやる気を喚起する
3.上場前のメディアリンクス
◇ PC教室の運営(500人規模)厚生労働省の業務委託
◇ 任天堂、ナムコ、バンプレストの受託ソフト開発
◇ 専門学校、大学向けCG研修環境の企画販売
◇ CADデータのデータ変換サービス
◇ CAD入力作業の受託
◇ WEB環境構築サービス
◇ ドキュメント管理システム販売
◇ ゲームソフト開発環境のシステム販売
◇ 雇用能力開発機構からの調査業務請負
4.上場時のメディアリンクス
◇ アミューズメント業界 : ゲームソフトの受託開発、遊戯施設集計機
◇ モバイルサービス : 携帯電話HP制作、音楽配信EDI
◇ BPO : 開発進捗支援サービス
◇ ナレッジマネージメント : ドキュメント管理システム
◇ データ解析サービス : 市場調査請負
◇ アウトラインツール : テキストマイニングツール開発・販売、
◇ 教育支援サービス : e-learning コンテンツ開発、
◇ M&A : パテントをベースにした新規事業
5.目出度く上場するにはしたが 現実は厳しいものでした
◇ 会社情報の開示に伴う煩雑な作業
証券取引所、監査法人、監査役から求められる膨大なドキュメント
◇ 株主への配慮
時間に関係なく入る株主からの電話への対応
◇ お金が掛かる
信託銀行、コンサルタント、監査法人へ支払う多額の管理費用
◇ ウソとマコトの情報が交錯して入ってくる
どう考えても怪しい、パテントや業務提携、M&A案件が沸いてくる
◇ 業務の急増に伴う人員の補強
中途採用の急増によって企業のモラルは大混乱
6.社長が変貌 社長の暴走が始まる
◇ 言動が変わる
社員の悪口を人前で平気で言うようになる 「馬鹿ばっかりや」
服装が派手になる 「洋服の色が変わる」
仕事ではないと思われる電話が増える 「社長いらっしゃるかしら」
◇ 秘密が増える
社長室にこもることが多くなり、会議に出席したがらなくなる 「うるさい」
経理・財務について語らなくなる 「任せておけ・監査役と相談する」
業務提携・M&A・パテント契約等の事後承諾 「決めたから よろしく」
7.思い当たる節
◇ 金融機関に苛められた過去がある
◇ 上場の2年前、当時の常務取締役が部下10人を連れて辞めてしまった
◇ 社長のお目付け役だった私が、約4ヶ月過労の為休職していた
8.驚愕の事実
◇ ある役員会議
当社の強みは手形を発行していないことだと話し合いをして散会
役員会議の30分後、手形が落ちないと言い出した なぜ期日が来る?
◇ 経理から電話 金庫にお金がありません・・・金はどこに行った?
◇ 六本木・麻布 なぜ接待用の店が必要なのか?
◇ 温泉付き養護老人センター向け土地・建物買収
◇ 外車 何台車を持てばいいのか
◇ 意味のないM&A 3億のパテントの案件 中身は単なる販権のみ
9.善後策の実施
◇ 監査役に資金繰りのリデザインを依頼
◇ 増資による資金の調達 台湾の投資事業組合を使った増資を実施
◇ 資本注入を前提とした業務提携先の調査
元気なエッジをはじめとする多くのIT企業に会社の売却を持ちかける
10.転落へのスパイラル
◇ 役員会で追求
残念ながら社長派閥を残して役員全員退社と議決
◇ 警察の強制捜査が入り社長が恐喝容疑で逮捕される
検察側の仮設のストーリーに従って全てが進められてしまう
◇ 役員の退社後役員につく予定だった面々が入り込んできた
企業舎弟とおぼしき人員が集まって資金繰り手形・小切手対応を始める
11.このままではあかん ・・・
◇ 3週間後、社長は復帰するにはしたけれど
お金だけを転がす実態のない会社へと転落してしまう
◇ プロパーの社員全員を退社させ対応策を実行
外資への企業売却の段取りに入る ・・・ ×
手形・小切手の交換を止める ・・・ 倒産するはずが訴訟で回避?
SECの強制捜査を入れる ・・・ ようやく息の根を止める
◇ その後 身の危険を感じる羽目に陥り退社
全容は検察庁における審問の中で知ることになる
12.毎回8時間近くに渡る審問
13.IT業界の事件
◇ 2004年10月 アソシエント・テクノロジー社(マザーズ)
1億7000万円の利益の過大計上
◇ 2004年12月 メディアリンクス(ヘラクレス)
架空取引の有価証券報告書提出で大阪地裁に起訴
伊藤忠テクノサイエンスなど80数社が関わる
◇ 2006年 1月 ライブドア事件
◇ 2006年 3月 NECエンジニアリング
累計363億円架空売上計上
◇ 2006年 7月 ネクストウェア(ヘラクレス)
約11億円注文書偽造(売上高の約16%)
◇ TISが決算を修正 日本IBMが決算の修正と社内処分を実施
14.粉飾決算と言われるモデル
15.企業を狙う犯罪
◇ 架空取引
◇ 手形・小切手担保融資 高利貸
◇ 偽造手形、偽造小切手、パクリ
◇ 増資に伴う株価操作、インサイダー
◇ 増資話を担保にした融資
◇ 株券を担保にした融資
◇ 未公開株券の売買
◇ やばい企業のM&A 話
◇ パテント等を担保にした融資話
◇ 架空パテントの儲け話
◇ 効力のない営業権譲渡話
◇ 海外商品への投資話
16.企業犯罪を防止する法律の執行
◇ 日本版SOX法
2008年3月期 本決算を迎える上場企業及び連結子会社に適用
相次ぐ会計不祥事やコンプライアンスの欠如などを防止するため
米国のサーベンス・オクスリー法(SOX法)を参考に会計監査制度の
充実と企業の内部統制強化を求める「金融商品取引法」
事業年度ごとに当該会社の属する企業集団及び当該会社に係る
財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するために
必要な体制について評価した報告書(内部統制報告書)を
有価証券報告書と併せて内閣総理大臣に提出しなければならない
こととする。また 内部統制報告書には公認会計士又は
監査法人の監査証明を受けなければならない
17.ポイント
18.マイルストーンズの事業内容
◇ 白珠塾
小学5年生から高校3年生までを対象とした学習指導を行う
学習塾の機能と大学・社会人を対象としたビジネススキルの
向上を図る社会人教育塾の機能の2つを持ちます。
◇ おしごと診療所
これから起業しようとされている方 起業化して間もない方
事業の見直しを検討されている中小企業の経営者の方を
対象としたビジネスカウンセリングサービスです。
◇ 顧問契約
事業の棚卸 事業のリデザインといった業務活動上の課題について
実践的なアドバイス サポートをさせて頂く 経営コンサルティング
サービスです。
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