会社がグラグラと傾き始めたとき
私に向かって 社長が良く言っていたことに
お前と出会わなければ良かった ・・・ という言葉があります
その言葉を思い出す度に いまも 腸が煮えくりかえりますが
せっかく上場まで果たせたのに
市場から消えてしまう結果になったけれど
どこかのタイミングで 転落からの回避は出来なかったのだろうか?
どこが 健全と転落との分岐点となったマイルストーンだったのか?
いろいろ考えてみるわけですが ・・・
上場する前に ・・・
貧乏で 牛丼か地下鉄の切符かの選択をしなければならない
そんな時にこそ 役員同士で お金についてもっと話を
しておかなければならなかったなと思いましたね
お金を稼ぐことだけに 会社の目的を置いてしまうと
個人のパフォーマンスのぶつけ合いみたいになってしまい
経営の本質である 凡人を非凡にする組織力という発想が
馬鹿みたいになっちゃうんですね。
会社の将来を考える時 ・・・
安易に上場を目指すという選択をしてしまった為に
法律の怖さや 上場後の業務の煩雑さ
人材の育成や 世間の厳しい目といったことに対する
準備が出来ないまま 上場のレールに乗ってしまったので
武器を持たずに 戦場に送り込まれた そんな状況でしたから
やはり いま思えば 上場するという覚悟を
社員全員で共有することが必要だったと思っています。
上場時のインセンティブ ストックオプションばかりすが
気になって 準備すべき事項を蔑ろにしてしまうんですな。
会社として ・・・
情報の共有化と 権限の健全な移譲
それと 悪癖を浄化しようとする改革の力を受け入れる覚悟
これらを チャンとルール化していないと
必ず組織は 行き詰まるということです。
当時は 全ての権限が社長に集中していた為
お金やトラブルといった都合の悪い情報が社長の処で
寸断されてしまい 組織としての浄化機能が全く働きませんでした
そのため 会社の利益 いや 個人の都合が優先され
法の遵守や危機管理といたものには
目をつぶる なんていうことが行われていたわけです
こうなっちゃ もう 会社としておしまいですわな。
やはり 社長の言った
お前と出会わなければ良かった ・・・ という言葉は真実なのかもしれない
出会った為に いろいろな不可能が可能となり
可能となった為に リスクが増大し
そして あるとき 逃げ場のない破局へと向かった
そう 出会ったときから 破局は用意されていた ・・・ と
考えた時 私の怒りは静かに治まったのです
全ては 無知な自分が招き入れた結果だったと思えたわけです