4.運営業務に関する作業報告
(1) 準備作業
① 体験講習テキストの作成
BD法入門(セミナー教材)
ある農夫の一日
( 情報の読み方が人によって違うという事例 )
上位結果抽出テーブル
( 風が吹けば桶屋が儲かるという事例を分析 )
② 会場設営作業
初日は 教室並びのまま 中央に並んで頂く形で実施した。
二日目は 事前に2グループ分の机のシマを作り講義の間は
シマ以外の残りの机を使って座って頂き グループ作業に入る時点で
机を移動してもらった。
グループ作業には ホワイトボードが必須だったので ひとつのグループは
正面のボードを もうひとつのグループには 可搬式のホワイトボードを
用意した。さらに ボードだけでは書くスペースが足りなくなることも予想し
大判のポスターとマジックを用意した。当日は 予想通りボードの
スペースが足りなくなり ポスターの裏側を使うことになった。
(2) 講演・実習の内容
【9日の内容】
○ 上林氏によるセミナー開会の宣言
○ 山口市経済部商工振興課高橋氏よるセミナー開催の挨拶
○ 上林氏による講話
<経営者自らはなかなか気が付かない視野の狭さ>
ビジネスデザイン法の講義に入る前に 問題と対峙した時
経営者は安易な判断を繰り返してはならない 安易な判断は
将来 会社の波状へつながってしまうという話をし 経営者が
問題解決手法を身につけておく必要性について語ってもらった。
☆ 経営者というのは日常業務に追われ 目の前にある課題に
対してじっくり考え対処しているようで 実は 過去の経験に
照らして似た事例があったなら あまり考えずに実行してしまったり
人から言われたアドバイスを鵜呑みにして実行してしまったり
していることが多い。今回のセミナーで学んでいただく
ビジネスデザイン法は 経営者が客観的な視点で問題解決を
図るテクニックとして 大変有効な手法である。ここで学んで
頂いた手法を実践でドンドン使って欲しい。最初は なかなか
うまく分析が出来ないと思うが 繰り返し実践で使っていくうちに
徐々にうまく使えるようになるので 決して諦めずに使い続けて
頂きたい。必ず みなさんの仕事に役立つはずである。
◇ 参加者による自己紹介(12人)
◇ 邂逅の会のメンバー紹介
○ 森屋氏によるビジネスデザイン法の理論
◇ ビジネスデザイン法におけるサイコサイバネティクス理論の解説。
◇ 問題解決手法としてのBD法の4つのプロセス
1.あるべき姿を描く
2.現実を正しくつかむ
3.その間のギャップを埋める手法・手段を発想する
4.それを行動に移すこと
◇ 原因と結果の展開ケースの例題演習
連関図の描き方
評価マトリックス、作業分担表についての解説
○ 上林氏による初日セミナー閉会の挨拶
【16日の内容】
○ 上林氏によるセミナー開始の挨拶
○ 森屋氏による前回のビジネスデザイン法の復習と実習のテーマの発表
◇ BD法の簡単な復習
BD法の4つの問題解決プロセス
ブレーンストーミングの進め方の説明
テーマの確認と目標値の設定
○ グループ実習
ブレーンストーミング開始(展開表作成)
役割分担表の作成(作成事例の説明)
○ 山口市経済部商工振興課高橋氏よる閉会の挨拶
セミナー終了後のフォロー対応として 中小企業経営者の方を
対象とした経営課題等の相談窓口である山口産業コーディネーターの
活用について紹介があった。
○ 実習では 参加者同士で熱いディスカッションがなされた。
講師陣による山口市でのビジネス展開のノウハウ・ポイントに
関するアドバイスついては 参加者のビジネスに対する見識が高く
あまり講師が口を挟む必要がないほどであった。
5.まとめ
邂逅の会では 開発や業務改善をビジネスデザイン法で実施した
経験から ビジネスデザイン法が中小企業の経営者にとって
問題解決を図るのに非常に適した手法であると判断し 今回の
セミナーを企画した。
特に実習の運営に際しては ビジネスデザイン法を実施する上での
最大の問題である「思考の停止」という事態を回避するため
邂逅の会のメンバー(企画スタッフ)をサポート役として
グループ作業に参加させることで対応した。実際 A・Bの二つの
グループに分かれて実施した作業(「ブレーンストーミング」
「文言の取捨選択(○・△・×)」「Why-1、Why-2の展開」)時に
両グループとも思考が停止しそうになったが サポート役が
次の展開へのアドバイスをさり気なく行い 重苦しくなりかけた空気を
一掃する役割を担うことで、狙い通りの効果を得ることができた。
内容の評価に関しては 初日のセミナー終了後
参加者に話を聞いたところ
「発想の転換が図れた」
「このビジネス法の考え方は頭をリフレッシュするのにとてもいい」
「これは実践に使えそうだ」といった感想を頂いたこと
2日目の実習においても
「言葉にして表現するということは本当に難しい」
「こんなに頭を使ったことはない」といった実習に真剣に
取り組んでもらえたことを感じさせる多くの感想を頂いたことから
今回の企画は うまく参加者の方々に受け入れて頂けたと考えている。
さらに 参加者のアンケートを見ても
「あなたの経営課題解決の参考になりましたか」という問いに対して
全員から「参考になった」という回答を頂いており
成功したといって良いと考えている。
この他 アンケートでは以下のような評価も頂くことができ
セミナーの準備にあたって 線蜜なシミュレーションを繰り返し
多くの時間を費やした甲斐があったと思っている。
◇ あるべき姿-現実とのgapをうめる手法として 大変わかりやすく
重点をおさえたご説明だったと思います。今後の会社展開の
手法として使わせて頂きます。
(40代・情報通信業・創業5年以上10年未満)
◇ とてもいい勉強になりました。ありがとうございました。
(20代・会社員)
◇ 新鮮発見でした。
(60代・サービス業・創業10年以上)
上記の評価も含め 業務全般の運営に関しては 邂逅の会のメンバーを
メインスタッフとして企画・運営業務に携わったことから
当日の講演の準備や 配布資料の準備 セミナーの進行等
意志の疎通が良くはかれていたこともあって
お互いが補完しあいながら特に取りあげるようなトラブルもなく
終了することが出来た。
残念だったのは 当初12月・1月の段階で参加すると仰って頂いて
いた方の多くが セミナーの申込みの段階で 都合が付かなくなったと
連絡を頂いたことと 初日参加者のうち数名が二日目の実習に
欠席されたことである。
セミナーを企画した立場からすると 二日目の実習を経験して頂いて
はじめてビジネスデザイン法を理解したことになると考えていたので
初日しか参加して頂けなかった方々には 改めて補講を実施したい
くらいに感じている。
この原因としては セミナーが一週間の間を置いて開催される
という点にあったのではないかと考えている。
中小企業の経営者にとって週末の日程を二日間も押さえるのは
スケジュール調整が難しいのかもしれない。
加えて 2月という公共事業の年度末の仕事がピークになる時期と
重なってしまったことも起因している可能性も考えられる。
今後 離週に渡る日程で中小企業の経営者を対象とした
セミナー企画を設計する場合の検討課題とすべきと考える。
また 反省点として、A・Bの両グループが製作された連関図を
見てわかるとおり 参加者の方のほとんどが 初めて
ビジネスデザイン法を利用されたということもあって
不完全な状態で終わってしまったことが挙げられる。
結果的に参加者の方からは高い評価をいただいたが
出来上がった連関図の全体像を見てグループでディスカッションしながら
修正をして頂く作業まで出来たなら ビジネスデザイン法の有効性を
もっと理解して頂けたかもしれないと思う。
企画段階で参加者のビジネスデザイン法の経験レベルも考慮した
運営を想定してはいたが、グループ作業に想定以上の時間を要した結果
時間内での実施ができなかった。
カリキュラムの時間配分 講師・サポーターによるコントロールを
徹底すべきであったと反省している。
今回の経験もふまえ 今後も邂逅の会を中心として 中小企業の
経営者に向けたセミナー等を企画し 支援をしていきたいと考えている。
以上
別紙資料
◇ プレゼン資料1 問題解決手法としてのBD(ビジネスデザイン)法入門
◇ 配布資料1 BD法入門(セミナー教材)
◇ 配布資料2 ある農夫の一日
◇ 配布資料3 上位結果抽出テーブル
◇ 添付資料1 講師打合作業内訳
◇ 添付資料2 平成19年度起業家スキルアップセミナー作業工程表
◇ 添付資料3 リーフレット
◇ 添付資料4 ホームページ画面
◇ 添付資料5 周知活動
◇ 添付資料6 グループA アクション連関図
◇ 添付資料7 グループB アクション連関図
◇ 添付資料8 アンケート結果
0 件のコメント:
コメントを投稿